Xstrada v8.0 のリリース
はじめに
今般、Javaワークフローコア製品 Xstrada v8.0をリリースしました。
以降に、新しい機能や修正内容について記載しておりますので、より一層のご活用をお願いいたします。
基本動作環境
サーバ
分類 製品
OS Windows Server 2022 Standard / Datacenter
Windows Server 2019 Standard / Datacenter
Java Java SE 17
WAS Apache Tomcat 10.1
※ 他、Servlet6.0/JSP3.1に対応したWeb Application Server (個別の製品についてはご相談ください)。
RDBMS Oracle Database 19c Standard Edition 2 (19.3)
※ キャラクタセットは「AL32UTF8」または「JA16SJISTILDE」
SQL Server 2022 Standard Edition
※ 照合順序は「Japanese_XJIS_140_BIN2」または「Japanese_XJIS_140_CS_AS_KS_WS_VSS_UTF8」
SQL Server 2019 Standard Edition
※ 照合順序は「Japanese_XJIS_140_BIN2」または「Japanese_XJIS_140_CS_AS_KS_WS_VSS_UTF8」
SQL Server 2017 Standard Edition
※ 照合順序は「Japanese_XJIS_140_BIN2」
MySQL Community Server 8.0
※ 8.0.33以降推奨(8.0.32にはUNION ALLしたサブクエリに対しWHERE句で日本語が使えない不具合あり)
※ キャラクタセットは「utf8mb4」、照合順序は「utf8mb4_bin」
クライアント
分類 OS ブラウザ
PC Windows 11 Pro
Windows 10 Pro
Edge
Chrome
Firefox
モバイル (※1) iOS/iPadOS 15以降
Safari
Android 7.0以降
Chrome
(※1) モバイルで、PCと同じデスクトップ画面で利用する際はそのまま利用可能ですが、モバイル専用画面を作成して利用する際はオプションライセンスが必要となります。
また、いずれの場合もモバイル端末では管理メニューは利用できません。
FORM WRITER利用時 (テンプレートファイルの作成に利用)
Microsoft Excel 2021
Microsoft Excel 2019
Microsoft Excel 2016
  • Excelブック(*.xlsx)に対応。Excel 5.0/95 ブック(*.xls)は非対応。
  • セルの名称の長さは4文字以上にする必要があります。
新機能と機能拡張
本バージョンで追加または拡張した機能です。
  1. 操性・運用の向上
    • 稼働環境の更新
      稼働環境を更新しました。
      <新規対応>
      ・Java SE 17
      ・Apache Tomcat 10.1
      ・SQL Server 2022
      ・MySQL Community Server 8.0
      ・Windows 11 Pro
      ・iOS/iPadOS 15
      <対応終了>
      ・Windows Server 2016
      ・Java SE 8/11
      ・Apache Tomcat 9.0
      ・Oracle Database 12c
      ・SQL Server 2016
      ・Internet Explorer
      ・iOS/iPadOS 12/13/14
    • DBの新規対応
      SQL ServerのUTF-8の照合順序、MySQLに対応しました。
    • 再起動不要の設定ファイル
      従来のリソースファイル(resource*.xml)では、設定変更の反映にWASの再起動が必要でしたが、再起動不要な設定ファイル(config*.jsonc)をサポートするようになりました。設定変更後、WASの再起動なしに10秒程度で変更が反映されます。
      本バージョンでは、リソースファイルに定義されていたUI系の設定(文言などのテキスト、ボタン名等)を設定ファイルに移行しました。そのため、これらの設定変更は再起動不要になります。
      また、お客様環境固有の設定情報も、新しい設定ファイルに記述することが可能です。
    • 一括承認中の画面変更
      一括承認中の待機画面を変更し、現在の処理状況が分かるようになりました。
    • e-Time Plusオプション
      アマノセキュアジャパン株式会社様のアマノタイムスタンプサービス3161と連携し、電子帳簿保存法に必要なタイムスタンプの付与が可能になりました。
      ※オプションライセンスが必要であり、発行したタイムスタンプ数に応じた料金がかかります。
      ※アマノタイムスタンプサービス3161は、税関係書類等に付与するタイムスタンプとして総務大臣により認定されたタイムスタンプサービスです。
    • 申請書入力エリアにテキスト貼り付け時、使用不可文字の除去
      他のアプリケーションからコピーしたテキストを申請書の入力エリアに貼り付けた場合、使用不可文字(制御コード等)が含まれる場合があります。
      その場合、申請書の申請や保存時にエラーになりますが、使用不可文字はたいてい見えない制御コード等であるため、どの文字を削除すればいいか分かりにくい問題がありました。
      貼り付け時に自動的に除去するようになったため、使用不可文字を意識する必要はなくなります。
    • svg形式のアイコン画像
      svg形式のアイコン画像により、スマホなどのデバイスピクセル比の高い画面でもぼやけることなく表示されます(一部画像を除く)。
    • トースト通知のサポート
      アラートの通知は、ユーザの操作を中断させ、閉じるためにボタンクリック等の操作が必要になりますが、トースト通知は、ユーザの操作を妨げず、勝手に消えるため閉じる操作も不要です。重要ではない(ユーザが見落としても問題ない)通知に利用できます。
      申請書では一時保存時の保存完了メッセージの表示に利用しています。
    • ワークフロー設定で、差戻先に「申請者」(固定)を追加
      差し戻し先として、
      ・ユーザが選択
      ・直前の差戻可能アクティビティ
      に加えて「申請者」を追加しました。
    • 回議意見入力時の添付ファイル登録
      回議意見入力時にファイルの添付が可能です(デフォルトはOFF)。
    • フレームダイアログのリサイズ
      フレームダイアログの右下にポインターを合わせて、カーソルが変わればドラッグしてリサイズすることができます(デフォルトはOFF)。
      フレームワークでは上司設定ダイアログがリサイズ有効になっています。
    • フレームダイアログのESCキーによるクローズ
      ESCキーによりフレームダイアログのクローズが可能です。
      (パラメータで無効にもできます)
    • モバイル用画面の機能強化
      • メインメニューにアイコン付与。
      • ツールバー/コマンドバーのスティッキースクロール。
        上下に長い画面のスクロール時に、ツールバー/コマンドバーが画面上部/下部に張り付きスクロールで流れていかないため、ボタンをクリックするために最上部/最下部まで戻る必要がありません。
      • ツリーのみのビュー対応。
      • 文書(イベント等)対応。
      • メニュー設定でモバイルのみの表示(PC画面には表示しない)に対応。
    • 駅すぱあとWeb-Plusの機能強化
      • JRのEX予約/スマートEX対応。
      • 駅名探索画面の改善
        ・種別の絞り込み
        ・ランドマークのカテゴリ選択
        ・探索を前方一致から部分一致に変更(リソース設定での前方一致に戻すことも可能)
      • 探索結果にルート距離、出口、始発の時の表示追加。
      • 探索結果のテキスト表示画面にコピーボタン追加。
      • ランドマークに出口が登録可能。
      • 駅すぱあとイントラ版のランドマークの登録内容を、Web-Plus版のランドマークへコンバートするタスク提供。
    • 掲示板の機能強化
      • 表題を表示するかどうかのチェックボックス追加。
      • リッチテキストタイプの追加。
        装飾した文字、表、画像、リンク付けが、HTMLを記述することなく可能になりました。
      • 掲示板登録一覧ビューの内容欄に、画像タイプの場合はサムネイルの表示。
      • モバイル画面でも表示
        掲示ごとに表示対象をPC画面/モバイル画面/両方から選択可能。
  2. 開発キットの強化
    詳細は設計マニュアルを参照ください。
    • Promse対応
      下記のメソッドがPromiseに対応しました。
      • f_openExpert()
      • 明細ダイアログのdoCheck()他、tag_detailbody_*のメソッド(一部除く)
      • <op:layoutbody>(継承しているタグ含む)の onload 属性
    • ジョブの日付スケジュール <month>、<date>、<dateNumber> で、複数値の指定
      カンマ区切りで複数値が指定できます。従来のように<OR>で複数タグ記載する必要はありません。
    • 汎用タスク(op.xs.exec.formula.FormulaExec)の<outfile>のファイル名に日時の埋め込み
      出力ファイル名にフォーマットした現在日時を含めることが可能です。
    • <op:textarea>に高さを自動調整するadjustheight属性
      この属性を設定すると、入力内容に応じた高さに自動調整されます。
    • ビューCSVダウンロード時にUTF-8のBOMを付与するリソース設定
      通常UTF-8のCSVファイルをダブルクリックしてExcelで開くと文字化けしますが、BOMを付与すると文字化け無しで開くことができます。
    • <op:text>にoption属性の値をプルダウンメニューとして表示
      テキストフィールドの入力補助に利用するoption属性の値は従来はダイアログを開いて選択していましたが、optionsuggest属性を指定するとプルダウンメニューで表示します。
    • モバイルでPC用画面の利用可否の設定
      モバイルでPC用画面の利用を不可にした場合、モバイルオプションがあればモバイル専用画面で利用できますが、無い場合はモバイルでの利用は一切できません。
      (デフォルトは利用可能)
    • Java起動パラメータ java.security.auth.login.config が省略可能
      confフォルダに jaas.conf のファイル名で置いてある場合は省略可能です。
修正内容
本バージョンで修正した内容です。
  • 申請時、次の承認アクティビティで兼務の自動承認が行われない。
  • 多数の申請書を一括承認するとタイムアウトエラーとなる場合がある。
  • iOS/iPadOS13以降の「デスクトップ用Webサイトを表示」の場合Macからのアクセスに認識される。
  • f_formatNumberで、小数の2進数表現の問題により正しく四捨五入できない場合がある。
  • FORM WRITERでサマータイム(1948年から1951年に日本で実施された夏時刻法)期間中の日時が正しく出力されない。
  • FORM WRITERで2ページ目以降が出力されない。
制限事項・注意事項
  1. ライセンスファイルの変更
    本バージョンではv8.0以降のライセンスファイルが必要です。それ以前のバージョンのライセンスファイルは使用できません。
    バージョンアップの際には新たにライセンスファイルの発行を受け、入れ替えて下さい。
  2. 旧バージョンとの互換性
    • v8.0では全体的なレイアウトを構成するタグや基本となるスタイル(CSS)が大きく変更になっています。
      既存の画面のレイアウトに影響する場合がありますので、よく確認を行ってください。
      また、フレームワークが生成するHTMLタグ構造に依存したCSSセレクタ、JavaScriptを書いている場合は修正が必要になる場合があります。
    • RDBのテーブル、ビューの変更が必要です。
      RDBに既に存在するデータの内容については互換がありますが、テーブルやビュー(またはシノニム)の変更が必要です。
      テーブルの変更、ビュー(シノニム)の変更は提供するコンバートSQLで行って下さい。
    • 以前のシステムでエンジンのクラスを継承してカスタマイズクラスを作成されている場合やエンジンのAPIを使用している申請書など、エンジンのクラスやメソッドを変更した影響により、これらの設計に対して修正が必要になる可能性があります。
      該当するお客様ではバージョンアップの際、再コンパイルや実機での動作確認をお願いいたします。
      詳しくは弊社担当者へ問い合わせ下さい。



2023年9月
株式会社オフィスパーク
企画本部